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一条工務店との仮契約を破棄した話

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先日、一条工務店との仮契約を白紙に戻しました。

ものすごく気に入っていたため、他のハウスメーカーはあり得ないと思ってましたが、人間必要に迫られると夢から醒めるものです。。

先に断っておくと、私も一条の性能の良さに長らく魅了された1人なので、一条工務店が悪いとは思っていません。

魅了されて仮契約に100万円すぐに出しましたからね!笑

あくまで、私たち夫婦には合わなかったというお話になります。

一条工務店で仮契約した理由

最初に一条工務店を提案したのは私でした。

Instagramで住宅関連の情報を入手するうちに、一条工務店の情報もたくさん入ってきたからです。

そして、知れば知るほどハマってしまいました。

一条工務店が優れているのには複数の理由があります。

  • 全館床暖房
  • 薄型太陽光パネル
  • タイル壁が標準
  • 気密性が業界トップレベル
  • 価格が抑えられている
  • 耐震性

太陽光パネルは屋根と一体型、大容量の蓄電システムなど、設備類は一条ブランドのため通常の価格と比べると破格の金額で取り付けることができます。

また、気密性が大変高く、夏は涼しく冬は暖かい。全館床暖房付きなので、あらゆるヒートショックを起こさせないという仕組みがあります。

TVCMをしていないことウリにしており、口コミで大きくなった会社です。

広告を出さない代わりに、費用の値引きは一切できません。値下げ交渉不可のハウスメーカーさんです。

一方で、一条工務店を選ぶデメリットとしては、

  • 外観がどの家も似たようになる
  • 設備や間取りに関して細かい一条ルールがあり、完全な自由設計にはできない
  • 建てられる土地に制限がある

といったものがあります。

私は家は「箱」として優秀であれば、見た目にはこだわらない派だったので、外観に関してはデメリットとは考えていませんでした。

一条を厚く信仰してしまったワケ

talk-with-house-maker

坪単価も決して安いわけでも無いし、制約がめちゃくちゃある一条工務店をここまで気に入ってしまったワケは、Instagramと「一条ラボ」に集約されます。

インスタでマイホーム関連のハッシュタグで調べると、ものすごい数の一条オーナーが出てくるんです!

そしてみなさん口を揃えて言います

「夏は涼しくて、冬は半袖でいける」
「気密性高いから節電できる」
「今月の売電価格は〇〇円です!」

そして、なぜか皆さんのアカウントに「i-smart」「i-cube」「i-smile」ってついてる!!

逆についてないユーザ名を探す方が難しいくらいです。

ここまで一条推しで一条工務店の良さを毎日発信しているのに、全員何の広告収入もなく自分で好きに発信してるんですよ。すごいですよね。

そして、みんながみんな自慢したいってことは、本当に家が優秀なんでしょう。

そんな膨大な【一条素晴らしい】情報を毎日毎日受け取っていた私は、もう一条工務店に一度行ってみたくてたまらなくなってました。

実際、一条ラボと呼ばれるかなり大きな施設では、それはそれは素晴らしい家の設備機能を具体的かつ視覚的に証明してくれます。

この工場見学で、圧倒されるお客さんは多いと思います。

これを見て主人も「一条すごい良いやん!」ってなったわけです。

一条マジック!

ある日、一条で進めてもいいのかなぁ?を悩んでいた時に、ある不動産屋さんに「一条で建てられるということは、、一条信者さんですか?」と苦笑混じりに聞かれました。

あれだけSNSで賑わっていれば、そう思う人もたくさんいますよね。

それくらい根強いファンの多いハウスメーカーです。

仮契約をやめた理由

それほどまでに大人気のハウスメーカーではありますが、わたしたちは一条で建てないことに決めました。

辞めた理由は主に4点です。

  1. 全館床暖房じゃなくていい
  2. 屋根一体型の太陽光パネルのデメリット
  3. 建てられない土地が多い
  4. 金額が高い

全館床暖房いらない

cat-on-floor

わたし、手足がいつもあったかいんです!

「太陽の手」と言われてるので、マッサージするときも喜ばれるし、もちろんパン作りにも良いです。(このネタ分かる人いるかな??)

いつも手が暖かいから、いつもねむたい。

実家も1階しか床暖房は入っていませんでした。

ものすごく寒い地域に住んでいるわけじゃないし、不要なハイスペック設備はいらないかな…という考えです。

無くて安くなるなら無くて良い。

本当は、「うちは全館床暖房なんです!!」って営業さんに言われた時からいらんなぁと思ってた。笑

太陽光パネルの廃棄に伴う自然破壊

soler-panel-bad

太陽光発電システムは、災害時に備えて絶対に欲しいと考えています。

でも、太陽光パネルって取り換えにものすごく手間とお金がかかるみたい。(1回で数十万円も!)

また、太陽光パネルには有害物質が含まれてるので、産業廃棄物扱いです。適切な処理をしないといけません。

それなのに、太陽光パネルの全盛期に買った人たちの取り換え時期を迎える今頃になって廃棄の仕組みづくりを整え始めたようです。。自然のことを考えるとちょっと不安。。

しかも、業者によっては強引な工事やその後きちんと廃棄処理してくれないところもあるようです。。

太陽光パネルを取り付けてくれた業者に「廃棄や取り替えはどうしたらいい?」と聞いたら「まだ1度も行ったことがないから分かりません」と言われた人の話もチラホラ聞きます。

また、電気の買い取り価格が全盛期に比べて半額にまで落ち込んでいます。

見積もってもらったところ、太陽光パネルの取り付け費用の回収には20年以上かかるようです。

20年以上…その間に、買取価格はもっともっと低くなるでしょうね。

正直、太陽光パネルの寿命に伴う買い替えや台風などの災害でのパネル破損の修理費まで考えると金額面でお得とは全く思えなくなってきました。。

それに何より、科学力があれば太陽光発電に代わる電力発電システムが今後出ると信じています。

例えば、生ごみ発電(バイオエネルギー)とか歩けば発電する発電床とか!

デロリアンみたいに、生ごみで自家発電できれば環境のためにも最高にいい!

そういった次世代発電システムが出てきた時により良い方に乗り換えやすい身軽さがわたしは欲しいと思っています。

「屋根一体型」という先入観をなくす

自然破壊や費用面でデメリットが目立つパネル。。

でも、災害時や停電時に電力は絶対確保したい。

そんな時、屋根一体型ではない太陽光パネルがあることを知りました。

Jackeryというブランドのソーラーパネルをみつけてしまったのです!

知るきっかけは、節約YouTuberの方の紹介です。

屋根一体型であれば200~300万円の初期費用がかかりますが、こちらのソーラーパネルであれば3万円ほどから購入が可能です。

20~30万円台くらいのスペックのものを買えば、スマホ充電だけじゃなくて電子レンジやポット、ヘアドライヤーにも使えます!

ベランダや庭で週末に発電しておけば、1週間の間分くらいの充電利用などには十分に使えるみたいです。

私が見たYouTuberの方は週末に発電して平日はお料理に使っていました。

持ち運びもできるので、キャンプでの利用もできますよね。

夏場の災害時にクーラーが使えないという不便さはありますが、必要最低限の電力確保という面でいえば十分ではないかなと考えています。

冬なら電気毛布の利用には余裕です!

また、屋根型と比べると大きさが圧倒的に違うので、廃棄リスクがかなり少なくなります。

ですので、今現在はこちらの商品の購入を検討しています。

主人がまだ屋根に取り付けるパネルの方が欲しそうなので、これは今後のわたしのプレゼン力にかかってますね!

建てられない土地が多い

how-to-find-the-best-land

私たちは未だに土地探しを続けているのですが、これまで良い土地が見つからなかった理由の一つに一条ルールがあります。

  • 全面道路が広く、重機が入ること
  • 高低差があまりない土地

この2つが叶う土地って、地方じゃ無い限りほぼ存在しません。

あったとしても、土地だけで3,000万円〜4,000万円するんですよね。。

手も足も出ないとはこのことです。

他の条件が良くても「この土地では建てられません」と候補から外されたこと、山の如し。。

費用が高いのにやりたいことが何もできない

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仮契約取り消しの決定打になったのが、「高いのに何もできない」という事実にふと気づいたことです。

たくさんの選択肢の中から自分好みにしていく楽しさがあるはずのマイホーム。それなのに、土地も家も何もかも身動きが取れなくなってしまっていました。

災害に強い家

それだけを信条にしてハウスメーカーを選びました。

でも、一条ルールに縛られていることによる土地制限建物の間取り/設備制限にだんだんと不満が募ってきました。

なんだか、苦しくなってきたんです。

土地制限については、上記で述べたとおりです。

間取り制限については、規格住宅(i-smile)を選んだことによるものです。

土地価格が高騰してしまっているため、当初の予定より建物価格を落とす必要がありました。

つまり、一条の中でも自由設計と言われる家(i-smartやi-smile+)は費用削減のために諦めないといけないことに。

代わりに、規格住宅(通称 i-smile)という選択肢が出てきました。

一条工務店の規格住宅とは、4,000通りの決められた間取りからひとつを選ぶというものです。

そのため、間取りの自由はなく、自分で選べるのはフローリングや壁紙くらい。追加費用を払うオプション品さえも、選べないものがたくさんあります。

規格住宅を選択するまでの葛藤については「家を買うためにミニマリストになる」に書いています。

土地価格が高いなら、と家を規格住宅にすることで費用削減しようかなと思い始めた12月のある日。

やっと見つけた土地がありました!

そして、その土地に当てはめることができる間取りはどれかを見てもらいました。

営業さんが自身満々に言う「迷うくらいたくさんある間取り」のうち、買おうとした土地に当てはまった間取りは2つのみ。

2つ、のみ。。

え?2つぽっちですか?!

しかも、全っっ然気に入らない間取り!!

いいじゃん♪っていう間取りもあったのに、まさかのハズレ2つを引きました。(玄関とトイレが真正面でコンニチハとか。。)

え、こんな「間取りの本」とかまで買いそろえて読んでたのに…?!

地も我慢して、家も我慢して、大金を借金してまで家を買うことの無駄さにハッとした瞬間。

熱が一気に冷めました。

一条工務店であることがもはやデメリットでしかなくなっちゃったんです。

熱が冷めてから、同じくらいの耐震性能や気密性を兼ね備えたハウスメーカーを、今度は地元のハウスメーカーや工務店を含めて探し回りました。

そしたら、ほぼ同性能のハウスメーカーが地元にもあることを知りました。

気密性は、誤差の範囲で劣りますが、それくらい大したことありません。

一条と同じツーバイフォーの木造建築で、耐震と気密性に関しては一条ラボで見たのと全く同じものがショールームで見れました。

違いは企業規模くらい?

しかも、一条工務店の規格住宅型(最安)の坪単価と同じ価格で自由設計&設備もよりどりみどりなんです!

タイル壁は標準ではありませんが、光触媒の壁が標準なので、ある意味一条より良いかも!とさえ思っています。(一条はハイドロテクトタイルという光触媒タイルはオプション)

一条工務店は一条ブランドからしか設備を選べませんでしたが、別のメーカーにしたら当たり前のようにTOTOやリクシル、タカラスタンダードなどを選べます!

内装のこだわりは不要と思ってたけど、選べる自由ってやっぱりうれしい!

大手じゃ無いと性能は敵わないと思ってましたが、大手でもイマイチ性能のメーカーは山ほどあります。

同じように、地元密着型の中堅メーカーでも大手並みの高性能を持ってるところもあるんですね。

大手メーカーを何十社も見て回ってましたが、中堅メーカーも優秀なところあります!

大阪にある優秀な下町の工場と同じですね。

今のところ良いなと思う会社はひとつだけなのですが、以前みたいに1社にこだわりすぎずにこれからも土地購入の直前まで実際に足を運んでいろんなメーカーを比較したいと思っています。

出版系も務めていたので分かるのですが、カタログ1冊でも、紙の種類によっては本当に値段はピンキリです。CMをしていないからといって、宣伝料金が全くかかっていないはあり得ません。(展示場への出展料金、モデルハウス前で立っているお姉さんや飲み物を出してくれるスタッフさんの人件費など)

仮契約を解除する方法、100万円返金までの期間

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さて、仮契約の解除についてですがめちゃくちゃ簡単でした。

  1. 仮契約解除したいと申し出る
  2. 郵送される紙に署名
  3. 仮契約書、見積書類と一緒に返送
  4. 返金

この間、1ヶ月もかかりませんでした。

返金に関しては、3ヶ月ほどかかったという人のブログを見たのですが、私の場合は返金まで1週間です。

コロナ禍だったのもあり、直接来てもらって契約解除の面談を…とかいうのもありませんでした。

メールと郵送書類だけで完結です。

まだ何も動いてなかったので、費用はもちろん発生せず、100万円まるっと返金してもらえました。

(仮契約で100万円を預ければ、坪単価固定というメリットがあります)

無事に帰ってきてくれた、わたしの大切な身代金ちゃん・・!

さいごに

長らくお世話になった担当さんにはちょっと申し訳ないなと思ってます。

でも、当たり前ですが情だけで数千万円は出せません。

買った後に後悔したって、営業担当の人には何にも関係ない話ですからね。。

主人は結構流されるタイプなので「ここまでお世話になったから…」とかなんとか言ってる時もありましたが、営業さんとのご縁は契約後はおしまいですからね!!

その後のご縁は、重くのしかかる住宅ローンという借金のみ!

お金を払うのも、そこに住むのもわたしたち。変なところで妥協はしたくないと思いサヨナラしました。ごめんなさい。

家計管理は私がメインなので、このあたりのことはかなり強気に主人へ説得しました。

ここまで言ってなんですが、寒がり広く平らな土地が多い所にお住まいの方には一条工務店をとってもおすすめします!

わたし達の担当さんは本当に親切で何でも相談に乗ってくれた優しい人でしたし、感謝の気持ちは大きいです。

ですが、都心に近い場所に建てようとする方は、土地と建物の折り合いをつけるにはかなりのお金が必要です。お金さえ積めばどうにでもなりますが、そうなると大手ハウスメーカー(積水ハウスなど)で建てますよね。。

一条工務店をやめるまでに、その性能は自分たちにとってオーバースペックではないか?本当に必要?家を買うはずが、家に縛られた生き方をするの?と色んな思いが溢れました。

家を買って幸せになるはずが、いつの間にか家に貢ぐ人生をおくるところでした。。

夢のマイホーム!!!と熱くなって勢いに任せて買うのもいいけど、冷静さは絶対に必要です。

ということで、仮契約を解除した理由&身代金を返してもらった話 預けていた仮契約金をお返しいただいたお話でした。

では、また!

(迷えるお方向けには、この本がお役に立つかも)

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