聞こえているのに、聞き取れなくて理解できない。
そんなことを感じたこと、ありますか?
わたしは、よくあります。
人にはなかなか理解されづらくてちょっと苦しのですが、雑音の中や大声で話す人が横にいる時などに、相手の言葉が全て聞こえているはずなのに全く頭に入ってこない症状です。
ちなみに、聴力に問題は全くなく、高音も低音も昔からきちんと聞き取れています。
聴覚情報処理障害(APD)の特徴
- 聴き間違えが多い
- 聞き返すことが多い
- 小さい声、早口が聞き取りにくい
- 喧騒の中で聞き取りにくい
- 複数の人と話すのが難しい
聴覚情報処理障害(APD)にはこのような特徴があります。
わたしは全てに当てはまります。。
雑音と集中すべき言葉の選択を脳が処理するのが苦手なんだと思います。
だから、雑音も話し声も同じ音量で聞こえることもあれば、
雑音を主音声、聞きたい声を副音声くらいのボリュームで聞こえることもあります。
自分の中のノイズキャンセリング機能が狂ってしまってるという感覚です。
レストランや遊園地での会話が聞こえない
わたしが特に、相手の声が聞こえなくなるのは喧騒の中です。
周りの友達には聞き取れている声が、私には全く聞き取れないんです。
何度も何度も聞き返すのも嫌だし、相手にも悪くて、そういう時はほとんど無言に徹します。。
こういうときに私の中ではどんな風になっっているかというと、、
周囲でたくさんの人が話している声と、自分が聞き取ろうとしている声が混ざり合って、脳が処理できない感じです。
話してる、でもあなたの声だけをうまく聞きとるのが難しい。
また、会社内で隣で大声で話している人たちがいて、自分は別の人と話しているときにも聞き取り能力がかなり低下してしまいます。
こういう時は、周囲の雑音ばかりが耳に届いて、自分の話し相手の声を判断できない、逆ノイズキャンセリングみたいになっています。
重度の時は、自分の話している声さえも頭で処理するのが難しく、何を言っているのか自分でもよくわからなくなってしまいます。
特に、隣で怒鳴っていたりすると余計に聞こえにくくなります。
意識がほとんど別の方に持っていかれそうになるけど、目の前の人に集中しようと努力しているので、中途半端なところに意識がさまよってどこにも引っかからないような感じになります。(←うまく伝えられてるか謎)
集中力の問題とずっと思ってた
わたしが「あれ、なんかおかしい」と思ったのは小学校の時でした。
みんなに聞こえてる話が自分にだけ届いてない。
自分よりも遠くにいるはずの友達が聞こえているのに、これは変だ。
「耳がおかしいのかな?」と思って、花粉症の薬をもらいに耳鼻科に行ったときに先生に相談したこともあります。
でも、聴力検査では異常なし。
それからは、「人の話を聞く集中力が欠けている」せいだと思って過ごしました。
どれだけ集中しても、聞こえないものは全く聞こえないんですけどね。
実は3年ほど前、友人数人とUSJに行った際、1人の友達の声が全く聞き取れないということが。。
その子の声は、あんまり通る声じゃなくて声も小さめなんですけど、アトラクションの順番待ちの列の中で話していたのでいつもより声は張っていたはずです。
現に、他の友達はみんな聞こえているみたいでした。
他の子の声も聞こえにくかったけど、特にその子の声は全くと言って良いほど聞こえなくって、ほとんど会話に参加できなくて辛かったことがあります。
口の動きと、周りの友達の返事から話している内容を推測して理解しようと試みましたが、すごく疲れてしまい途中で諦めました。。
でも、今までもこんなことはよくあって、なんとなく過ごしてきていました。
友人には「ほらまた適当な相槌を打って〜」とか「聞いてなかったよね?笑」なんて言われてたけどみんな笑ってくれてたから気にしないようにしてたんですよね。
聞き間違えも多かったけど、周りがうまい感じに笑いに変えてくれてたので、普通に楽しくやってました。
でも、その日はせっかく遊びに行ったのに全く面白くなかった。USJで何時間も、全然声が聞こえなくてストレスでいっぱいでした。
そうすると、だんだん他のメンバーの声も遠くなるような感じで、もうそうなると友達と来たのか一人で遊びに来てるんだかわけわからない状態です。
その日の夜、これはやっぱり変だと思って調べてみると「聴覚情報処理障害(APD)」という言葉が出てきて、うわ!これだ!って思ったんです。
小さい頃の記憶
まだ幼稚園くらいの頃のことですが、こんな夢を見たのを今でも覚えています。
親族の大人たちがみんなで集まって、祖父母の家の前で何かを話している。
自分は下からそれを見上げているんだけど、どの言葉も聞き取れない。
全員が、同じ大音量で何かを早口で話していて、その声が全部、波のように自分へ押し寄せてくる。
でも、自分では聞きたい声を選べないし、逆に聞こえないようにすることもできない。
全ての音は聞こえるけど、それが言葉として頭に入ってこない。音の暴力を浴びせられる感じ。
うるさい、
怖い、
辛い、
そんな夢を見たのを、いまだに覚えています。
今思うと、その頃からAPDの症状はあったのかな?
USJで友達の声が聞こえなかった時と、夢の中での状況が全く同じ。
話している周りの声がうるさくてうるさくて、何も音を選択できない不自由さ。
でも、いつもいつもあるわけじゃないんです。
もしかしたら、その時の体調も影響するのかな?と推測してます。
まだまだ研究途中、でも対処法はある!
この症状はあまりまだ一般的ではないようで、診断してもらえるところも少ないみたいです。
アメリカの方が多少研究は進んでいるようですが、日本では認知すらされていない状態。
そんな状況なので、もちろん治療法は特にないです。
病気と言えるのかも謎だし。
でも、対処法はあります。
- 少人数で話す
- 静かなところで話す
超シンプル!!!
いやいやいや、、
いつもそんな静かなところで、しかも少人数で話せるわけないやん!
て思いましたよね?わたしは正直思った。笑
でも、1番大切なのは「自分で症状に気づくこと」だと思います。
そうしたら、「わたしにはこんな症状があるので、今聞き取りにくいですよー」って伝えることができる。
この症状名を知らなかったときは「聞こえない!もう嫌!」と完全に諦めていたのですが、これは集中力の問題ではないんだ!と知ってからは「人に理解してもらうことができる!」と思えるようになりました。
単純に「ごめん、全然聞こえなくて」ってだけ伝えても、
「え?わたしの話に興味ないの?集中してよ」
って返事が来たらいやだなぁと思ってたのですが、診断名があるならその旗を大きく振りかぶって「わたし、これなんですーーー!」「だから、何回も聞きかえすよ^^」って堂々ということができます!
なので、まずはこの症状についてたくさんの人に知ってもらって理解してもらいたいなと思っています。
知らんかったわぁ~、って人もどこか頭の片隅に「聞こえるんだけど、聞き取れない人」がいることをぜひ覚えててほしいです。
さいごに
APDの話をすると、全然理解してもらえない一部の人からは「集中力が足りないんじゃない?」って言われそうです。
でもね、そういう人って絶対、「わたし鬱で辛いんです…」って言っても「あなたのやる気が足りないんじゃない?」ってキツイ言葉を言ってきますよ!((絶対そうだ!
ちゃんと理解してくれる人だけ、周りにいればそれでいいじゃん。
ちゃんと伝えて、理解してくれる人。
それと、伝えてなくたって、笑って「もー!だからね、~~」ってもう一度話してくれる人間関係だけ、大切にしていきたいなと思ってます。
以上、結構マイナーな症状についてのお話でした。
では、また!
コメント