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投資とギャンブルの違いってなに?

ギャンブルと投資の違いお金のこと
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★この連載では、ティーンエイジャーでも投資を理解できることを目標に解説しています。

「株はやめておきなさい」っていう言葉、聞いたことありませんか?

「楽して稼ごうなんて、そんな考えじゃいつか痛い目に合うよ」だなんて忠告もあります。

ですが、本当に投資って危険なものなの?投資をして稼ぐことは「ラクする」ことなんでしょうか?

今回は、投資や株がギャンブルとどう違うのかをお話します。

 



投資とギャンブルの違いとは

日本では、投資とギャンブルが混同されてしまうことが度々あります。

お金を預けるだけで自分では働いていないのにお金が増えたり、逆に大損をしたりしている人を見ると、「投資=ギャンブル」かのように思うのは少し仕方がないかなと思います。

ですが、投資とギャンブルは全く違うものです。

ギャンブルというのは、娯楽目的で行うものです。

一方、投資とは、投資先の会社や国の成長を応援するのが目的です。

投資をすると会社が成長し、会社が成長すると経済が回り、その会社の利益を投資家が分けてもらう。

投資とは、社会全体にとって好循環を産む有益なものです。

また、ギャンブルは運営団体が利益を得るために手数料などをとっているという点においても投資と異なります。

「株」ってどうやってできたの?歴史を知れば違いがよくわかる

投資の仕組みを理解するには、株式会社のはじまりを知るのがわかりやすいと思います。

その昔、海外の品物を輸入するのはとても大変なことでした。

海外のものはとても高く売れるので(例えばコショウは金と同じくらい高価でした!)、一度海外から品物を持ち帰れば、会社はとってもとっても儲かりました。

ですがその一方で、大きな船の製造費、船を動かすための人件費、航海の間の費用など、莫大なお金がかかりました。

また、航海に出た船が無事に帰ってくる保証もどこにもありませんでした。

大金を使ってやっと旅に出たのに何も得られずに終わってしまえば会社は大損です。

そこで、当時の会社はお金を出してくれる出資者を募ることとしました。

お金を預けた人たちは、船が無事に帰ってくれば、最初に預けたお金に上乗せして輸入品の売上分をもらえます。(利益の分配)

会社も、少ないリスクで船旅ができるというメリットがあります。

つまり、Win-Winの関係ですね。

でも、もしも旅の途中で船が座礁したりトラブルがあったら?その時は、お金を預けた出資者は、預けた分だけのお金を失うことになります。

会社は、航海にもし失敗しても、自分たちの資本(事業活動の元手となるお金のこと)の損失を最小限にすることができます。

この考えが発展し、その後、1回ずつの航海のたびにお金を募るのではなく「複数回の航海」に対して広く出資者を募る会社が出てきました。これが株式会社の始まりです。

会社は、複数回の航海分の費用のお金を集めます。出資者は、たとえば5回の旅で1回失敗があったとしてもトータルすると利益がでるので、損をする可能性が低くなります。

損をする可能性が低くなったため、お金を出して会社を応援したい!という人が増えて会社も沢山の資金を集めやすくなりました。

この船旅で輸入を行っていた会社が今でいう「株式会社」、そして出資者が「株主です。

歴史を知ると、ギャンブルと投資が全く違う目的であることがハッキリわかると思います。

投資は「楽して」稼げるものでもないし、投資で得たお金は汚くない

日本では、「汗水流して働いたお金はキレイ」で、「楽して稼いだお金は汚い」という風潮がいまだにあります。

お金はお金以外の何物でもないので、綺麗も汚いもないはずなのに。

では何か問題なのでしょうか?

一所懸命働けば救われると信じたい、その気持ちが投資を「悪」にする

私が思うに、日本の高度経済成長期の考えが今もずっと根付いていることが原因ではないかと思います。

遅くまで働いて、会社のために働く。会社のために働いて働いて、貯めたお金は預金に入れておく。そうすると、昔は銀行の金利が高かったので預金残高が増えている。
一方で、その当時株をしたり、不動産投資をしていた人は、バブル崩壊で大金を失った。
やっぱり、汗を流して、苦しんで働いたお金は裏切らなかった。

そんな考えが多少なりともあるように思うのです。

それに、昔は「終身雇用」が当たり前だったので会社のために頑張ればその後は沢山の退職金と年金がもらえました。

でも、今って働いても働いても、裕福になれない人がたくさんいます。

昔の働き方では儲からなくなったのだと思います。

政府も、年金だけでは老後の生活費が足りないから「投資を始めましょう」と色々な制度を始めました。

投資でもしないと、普通に働くだけでは老後安泰とは言えなくなったことの裏返しです。

それでも、やっぱり投資で自分は働いていないのに稼ぐなんて「ズルイ」と思ってしまう人が一定数います。少し悲しいですね。

「ラクじゃない投資」もあるし、投資で「ラク」して稼ぐことは悪じゃない

投資は一言で「楽して儲かる」と言えるものではないです。

ほとんどの投資家は、毎日の経済ニュースをしっかり見ています。

自分が投資する対象の会社の行う事業内容の理解や今後の経営方針の把握、最新情報を得ることなども投資をする上では大切です。

また、最近ではFRBのパウエル議長が「テーパリング」や「利上げ」に言及すれば株価が一気に下がったり上がったりするので、そういった世界のニュースにも目を通します。

日経平均株価やTOPIX、NYダウやS&P500といった「指標」を毎日確認することも怠りません。

でもこういったニュースって、自分で情報を得ようと思わないとなかなか入ってきません。

朝のニュースでは日本の株価とアメリカの株価をちょこっと紹介する程度です。報道番組では、株価さえも紹介しているところを見ないのが現状です。

知識を得ることを怠り、勉強不足のまま知らずのうちに難しい投資商品を選んでしまうと、痛い目に合うこともあります。

また、デイトレードをしている人たちは、日々のニュースなどに目を通しながら一日中パソコンの前に張り付いて株の売り買いを行っています。こんな人たちが「ラク」しているようには思えません。

では、投資は楽じゃないのか?というとそうでもありません。

例えば投資信託では、お金をプロに預けて代わりに運用してもらうことで、お金を増やすことをゴールとしています。

このような商品であれば、普通のサラリーマンやOLでも本業やプライベートの時間を削ることなく「ラクに」投資をすることができます。

つまり、なんの苦労も努力もなく「ラクに」稼ぐのではなく、しっかりと知識を身に着けたうえで投資方法の一つとして「ラクに」投資を行うことができるということです。

「ラクに儲かる」の言葉に隠されるリスク

知識もなく、「株で楽に稼ごう」と思う人ほど夢見て失敗しがち、という話はよく聞きます。

「億り人」と呼ばれる短期間で沢山の利益を手にした人は確かにいると思います。

でもそんな人に憧れて楽に稼ごうとハイリスク商品にたくさんかけてしまったり、難しい商品に手を出してしまうと失敗する可能性がとても大きいです。

投資商品には「投資」と「投機」があります。

投資と投機の違い

投資とは…会社の価値や会社の将来性に対して、長期的な視野で応援し株を保有すること
投機とは…短期的な予測で「上がるか下がるか」に賭けること

投資は長期的にみて利益を得ようとするもの、投機は「今この場で」利益/損が確定するものです。

投資は投資先の会社の成長を目的としますが、投機は「お金」しかみていません。

投機的な商品を購入すると、多く儲かる可能性もある一方で失敗するリスクもかなり大きくなってしまいます。

しっかり投資について勉強して、「正しい投資商品を選び、正しく運用」することがリスクを最小限にするポイントです。※投資でも損をしてしまうことはありますが、学ぶことでそのリスクを低くすることが可能です。

さいごに

今回は、投資についての根本的な考えについてお話ししました。

  • 投資とギャンブルでは目的が全く違う
  • 株式会社ができた歴史
  • 投資で得たお金も「正しく得たお金」である
  • ハイリスクな「投機商品」と長期的に資産を形成できる「投資商品」

投資をするとしても、自分の選択にきちんと責任をもてるようになりたいですね。

一緒に学んでいきましょう^^

では、また!

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