2022年2月に、固定金利の住宅ローン「フラット35」の仕組みが大きく変わることが発表されました。
今回は、新しく導入されるポイント制について簡潔に解説していきす。
2022年「フラット35」の変化
フラット35とは、住宅ローンのひとつで、住宅ローンを最初から最後まで(35年の間ずっと)同じ金利で借りるというものです。
フラット35も保険と同じで、家が健康(=高性能)であればあるほどかかるお金を安くするよ!と、いろんな安くなるプランが用意されています。
例えば、長期優良住宅と呼ばれる「長く住めると認定された家」は、【フラット35S】金利Aプランというプランが選べます。
このように今は、金利Aプラン、Bプラン…などのプラン内容によって金利引き下げが決まっています。
それが、2022年10月以降は、住宅性能や住むエリアなどによってポイントが加算されていく仕組みに変わります。
MAX 4ポイント制で、そのポイント数に応じて金利引き下げ幅が異なるというものです。
【フラット35】の金利引下げポイント化 | |
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1ポイント | 当初5年間、年に0.25%の金利引き下げ |
2ポイント | 当初10年間、年に0.25%の金利引き下げ |
3ポイント | 当初5年間は年に0.5%、6年目~10年目は0.25%の金利引き下げ |
4ポイント | 当初10年間、年に0.5%の金利引き下げ |
ポイントは、①住宅性能、②管理・修繕、③エリアの3つの面から加算されます。
上限の4ポイントが1番金利が安くなるのでお得になると言うしくみです。
ポイントの加算について(例)
①住宅性能、②管理・修繕、③エリアの3つの項目それぞれにおいて、どの位置に新居の性能などが当てはまるかにより、ポイント数は変わっていきます。
ちなみに、①住宅性能の「【フラット35】リノベ(金利Aプラン)」に適応する家であれば、それだけで上限の4ポイント加算されます。
【フラット35】リノベ(金利Aプラン)というのは、リフォーム工事費が300万円以上かつ、住宅性能が保障されている場合に使えるものです。
例えば、下記のケースでは、
- 【フラット35】S(ZEH)
- 長期優良住宅
- 東京都奥多摩町に居住
①住宅性能で3ポイント、②長期優良住宅で1ポイント、③子育て支援地区で2ポイントの合計6ポイントになります。
【フラット35】S(ZEH)も、2022年10月から新しくスタートするフラット35のプランです。ZEH(ゼッチ)と呼ばれる「断熱」「省エネ」「太陽光発電」を兼ね備えた住居が対象となります。長期優良住宅のランクアップというイメージですね。
上限は4ポイントなので、この場合は4ポイントの「当初10年間、年に0.5%の金利引き下げ」を受けられます。
詳しいポイントの付与については「【フラット35】2022年度4月以降の制度変更事項のお知らせ」にてご確認ください。(バリエーションがめっちゃ多いのでここには書ききれず…)
ちなみに、この③エリアに関してはかな~り難しい印象を受けました。
東京であれば、福生市と奥多摩町のみが若年夫婦向けの支援をしてくれています。
ほかの地区では全くそのような制度がない、または「親と同居」などが絶対条件となっています。((めちゃ厳しい~っ
「フラット35」は将来的により厳しい判定となる見込み
今はフラット35といえば、変動金利よりも住宅ローン申請が通りやすいというメリットがありますが、フラット35の利用は今後だんだんと厳しくなっていく見込みです。
なぜなら、2023年からは断熱等性能等級4以上かつ一次エネルギー消費量等級4以上でないと、フラット35の利用ができなくなるのです。
これは何故かというと、国がすすめる「2050年カーボンニュートラルの実現に向けた取組み」に向けてフラット35の内容も見直されたためです。
現時点では、【断熱等性能等級2以上】のみがルールになっているのでかなり厳しくなる印象を受けました。
フラット35を申し込むには、ある程度家の性能が高くないと申し込めなくなっていきます。
「2030年までに新築住宅の平均でZEHを実現」ということが閣議決定されているため、今は優遇されている「長期優良住宅」「ZEH(ゼッチ)住宅」もしだいに当たり前のものとして求められるでしょう。
ZEH住宅が当たり前となる場合、太陽光パネルを積むのに数百万円かかるので新しく家を買おうと思う人にとって少しハードルが高くなりそうです。。
長期優良住宅という言葉も今だけのもので、将来的にはそれが最低限の基準になるのでは?と想像しています。
さいごに
今回は、2022年に発表されたフラット35の改正についてまとめました。
私はフラット35でローンを組む予定なので(できれば35年かからずに繰り上げ返済していきたいです)、今後も情報はしっかり自分で取りに行こうと思います!
では、また。
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